はるかな尾瀬の歩き方!(前編)桧枝岐村~沼山峠~大江湿原~尾瀬沼

尾瀬大江湿原 東北の山
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福島県桧枝岐村では、新型コロナ感染防止対策のため、村内の施設を営業自粛していましたが、2020年7月1日から営業を再開することが発表されました。これに伴って桧枝岐村から尾瀬国立公園に入山するためのシャトルバスの運行も再開され、福島県側からの尾瀬への入山が可能になります。(福島民友2020年6月13日の情報です)

尾瀬の季節がやってきましたねー!
5月下旬から6月は水芭蕉、7月のワタスゲ、ニッコウキスゲ、9月の草紅葉、10月の紅葉と、春から秋にかけて尾瀬はいろいろな表情を見せます。尾瀬は、登山を趣味とする人の間では、富士山や北アルプスなんかと同じように特別感がある魅力的な場所のように思います。夏が来れば思い出す~はるかな尾瀬、遠い空~♬

しかし、尾瀬に行きたい!と漠然と思ってみても、実際に行くためにはハードルが高い地域でもあります。
今回は「尾瀬に行ってみたいけど方法がわからない」という方でもイメージが湧くように、私が山仲間と2015年9月シルバーウィークに1泊2日で尾瀬に行ってきた様子を紹介しますので、新型コロナウィルス感染拡大が落ち着いてから尾瀬に遊びに行く際の参考になればと思います。

福島県側(沼山峠休憩所)から入山

私は山岳部(といえばかっこいいですが、気の合う仲間たちの山の集いです)のとりまとめをしています。その中で以前から「尾瀬に行ってみたい、東北最高峰の燧ケ岳に登ってみたい」という話が出ていて、2015年9月のシルバーウィークに都合のついた7人で尾瀬行きが実現することとなりました。

尾瀬に入山するための代表的な入口は以下の3カ所ですが、私たちは仙台から遊びに行きますので、福島県側からのアプローチになります。

①福島県側の沼山峠
②群馬県側の鳩待峠
③同じく群馬県側の大清水

2015年9月21日、私たちはマイカーで仙台を早朝に出発し、昼前に桧枝岐村に到着しました。天気も良くて最高のハイキング日和!
それにしても桧枝岐村って、姥捨て地蔵が道端に立っていたり、時間が止まっているような独特な雰囲気を醸し出している村ですよねぇ。いつか桧枝岐の舞台で歌舞伎も観てみたいです。
お腹空いたー!ってことで桧枝岐村に何件かある蕎麦屋さんの中から、裁ち蕎麦屋まる家さんを訪問しました。

桧枝岐そばまる家

お店の田舎な雰囲気が好きだなぁ。そば粉で作った「はっとう」というそば餅も美味しかったです。

まる家そば

以前来た時に料理メニューにあった桧枝岐村の川で捕れるサンショウウオ(サラマンダー)を仲間に紹介したかったのですが、個体数が激減しているために保護の為に漁をしていないとかで、食べることができませんでした。絶滅危惧種なはずですから、観光客が殺到してバクバク食べたらいけないような気もします。
10年ほど前にまる家さんを訪問した際に食べたサンショウウオの天ぷらの写真を載せておきます。形は完全にヤモリですが、さっぱりした白身魚風な味だったと思います。食べ物に困った昔は、桧枝岐村の方々の生きるための貴重なタンパク源だったという話です。

さんしょううお

腹ごしらえが済むと、桧枝岐村の七入駐車場に向かいました。ここから先は自然保護のために一般車両通行規制がかかっていますので、尾瀬に入山するための沼山峠休憩所行シャトルバスに乗り換えます。

尾瀬七入駐車場バス

今回は山小屋に一泊の行程ですので、少し荷物が多いかもしれません。忘れ物がないように。

尾瀬七入駐車場

駐車場脇を流れる清流、桧枝岐川。イワナやヤマメがいかにもいそうな雰囲気です。

尾瀬七入駐車場桧枝岐川

バスの中はさながら遠足ですな。

尾瀬バス沼山峠へ

シャトルバスは御池を経由して終点の沼山峠休憩所に着きました。
トイレを済ませ、ここから山歩き開始です。

沼山峠道

まだ9月ですが紅葉している木がありますね。

尾瀬沼山峠

尾瀬 大江湿原

30分ほど針葉樹林の中を歩くと急に展望が開けました。大江湿原です。ここからは湿原保護のため木道が整備されていて、尾瀬~って感じの景色が広がります。木道以外のところを踏んではなりませんよ。

尾瀬大江湿原入口

黄金の草紅葉(くさもみじ)がとてもきれい!
ナウシカ、おいで~って声が聞こえそう。

尾瀬大江湿原

木道の右手に、明日登る予定の東北最高峰燧ケ岳(標高2,356m)が見えています。

尾瀬大江湿原から燧ケ岳

お約束の看板で記念撮影。

尾瀬大江湿原記念撮影

きれいなお花が至る所に咲いています。私はあまりお花が詳しくないのですがリンドウかな。

尾瀬大江湿原りんどう

尾瀬沼畔 長蔵小屋

本日宿泊する長蔵小屋に到着しました。
尾瀬に建つ中では最も古い歴史のある山小屋です。(とても人気があり宿泊には事前予約が必要)

尾瀬沼長蔵小屋

ここで再び記念撮影。思いのほか楽勝で到着したために体力に自信のないメンバーも余裕の遠足気分。

尾瀬沼長蔵小屋記念撮影

売店の前でカフェタイム~気持ちいい~

尾瀬沼長蔵小屋売店

山談義にも話がはずみます。

尾瀬沼長蔵小屋休憩

尾瀬沼の近くも散策出来ます。

尾瀬沼畔

<福島県側から入山するオススメ尾瀬日帰りプラン(往復行程7㎞弱)>
日帰りでは、今回のように、沼山峠休憩所からのハイキングコースを歩き、尾瀬沼畔を楽しんだあと来た道を引き返すのが代表的なプランになります。尾瀬沼への最短コースで木道がよく整備されて、初心者でも安全に歩くことができます。これでも十分に尾瀬を満喫することができます。余裕がある方は尾瀬沼一周が3時間ほどですから挑戦するのもいいかもしれません。桧枝岐村七入り駐車場⇒(シャトルバス)⇒沼山峠休憩所⇒(山歩き)⇒大江湿原⇒(木道歩き)⇒尾瀬沼湖畔⇒引き返し※注意点は以下の通りです。
・ハイキングコースとはいえ、防寒着や登山靴など、登山用の装備は怠らないこと。
・夏の午後の雷雨、秋の早い日暮れに注意し、早めの行動を心掛けること。
・沼山峠休憩所発の最終バスに乗り遅れないよう発車時刻をチェックしておくこと。

長蔵小屋のお部屋は掃除が行き届いていてとてもきれい。男女別で、他のパーティと相部屋が基本です。

尾瀬沼長蔵小屋部屋

山小屋のおしゃれなロビーで尾瀬に来ている自分に酔っている人、約1名…

尾瀬沼長蔵小屋ロビー

我々のお部屋は別館です。日が暮れてきました。
尾瀬は水が豊富なので、長蔵小屋はお風呂も入れるんですよ。お風呂に入れる山小屋なんて贅沢だよわ~
さっぱり汗を流したら夕食です。お腹空いた。

尾瀬沼長蔵小屋別館

夕食会場はとてもにぎやか。

尾瀬沼長蔵小屋夕食

からあげをおかずにご飯を何杯もおかわりしてしまいました。山歩きの後なら炭水化物をいくら食べても罪悪感ないです。

尾瀬沼長蔵小屋夕食メニュー

日が暮れていきます。見たことがないような色の夕焼け。

尾瀬沼長蔵小屋夕暮れ

先輩がもっと遊びたそうにこっちを見ている…もう寝ますよっ!

尾瀬沼長蔵小屋寝室

1日目終了です。明日の燧ヶ岳登山に備えて早めに休みましょう!

「はるかな尾瀬の歩き方!(後編)東北最高峰の燧ケ岳登山!」の記事へつづく

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