私は福島県にある安達太良山の魅力に惹かれて、ここ10年ほど毎年のように登っています。
どこが魅力かといえば
②良質な硫黄泉が湧くくろがね温泉
③日帰り山行でちょうどいい身体的負荷(ダイエット、筋トレに最適)
以上の3つです。
今回は、2019年7月に登った写真をもとに、安達太良山のおすすめメインコースを紹介します。
私は初心者でも楽しめるコースだと思っていますが、初心者の方を連れて行ったら一部の方から「いや、ぜんぜん初心者向けじゃないですよ(^^;」という反応もありましたので、体力に応じて人それぞれかもしれませんが、ただ共通して誰もが「安達太良山、素晴らしい!山歩きの楽しさがわかった!」という感嘆の声をあげるので、まだ登られたことがない方は、ぜひ一度挑戦してみてはいかがでしょうか?
あだたら高原スキー場登山口~安達太良山頂
仙台からは東北自動車道を南下し、福島西インターチェンジを下りて30分ほど西へ走り、あだたら高原スキー場の駐車場に車を停めます。多くの車両が停まっていて、安達太良山の人気ぶりがうかがえます。紅葉の季節は早朝から駐車場がいっぱいになり、道路まで大渋滞となるので注意が必要です。7月であればロープウェイの運行開始時刻である8時30分を目指していくのがいいと思います。
きょうはロープウェイを利用して中腹(薬師岳山頂、標高1,350m)に向かいます。片道1,050円ですが、JAFカード提示でほんの少し割引になりました。
山頂駅までは10分ほどで快適~。景色が良く、みんなでワイワイ乗るのは楽しいですね~。ロープウェイを利用しないで歩いてゲレンデ内のコースを登る方もいますが、その場合は1時間強かかります。
薬師岳山頂駅からは、樹林帯の登山道を登っていきます。ほどよい山登りで、汗がにじんできます。
開けたところに出ると頂上が近いです。
山頂が見えてきました。その形から、別名「乳首山」と言われているそうです。なんだかはずかしい。
山頂駅から登り70分ぐらいで安達太良山頂の広場に着きました。交代で記念撮影。
みんなで小休止。暑いのでバテてしまわないよう行動食と水分の補給をします。そんな中、後輩ちゃんが見知らぬおじ様方に気に入られ撮影を引き受けているようです。おもしろい子です。撮影している様子を撮影。
では、山頂の先っぽの岩に登ってみましょうか。
この岩場はクサリを使ったり、ちょっとしたアトラクション気分を味わえます。
岩のてっぺんには祠が祀られています。きょうは天気が良く360度の展望です。これが智恵子抄のほんとの空です。吹き抜ける風が気持ちいいなぁ。
安達太良山頂~牛の背~沼の平~峰の辻~くろがね小屋
この後、山頂を後にし、牛の背方面に歩いてくろがね小屋を目指します。
牛の背はやせ尾根です。
ここは風の通り道のためいつ来ても風が強く、強風により低体温となったり、ガスで視界が悪ければルートを見失ったり、雷雲に遭遇すれば逃げ場がないことなど意外とリスクがある場所です。天候に不安がある場合は立ち入らないのが賢明です。
ちなみに過去の同じ時期の山行でガスった時の写真はこちら。
何mか先が見えず、地図が頭に入っていなければルートファインディングが難しいほど…そして寒い…
きょうは天気図ばっちりのため快適。ぜんぜん違うでしょう?
私が沼の平展望台と勝手に呼んでいる丘に着きました。ここに登ると丘の向こう側にはものすごい光景が広がっています!
巨大な爆裂火口‼ 真っ白でクレーターのようなえぐれた地形、絶景パワースポットです! こんな光景はなかなか見ることができません。ここは月面か? 直径1㎞、深さ150mあるそうです。
沼の平は現在でも火山性ガスが噴出しており強烈な硫黄臭が漂っています。1997年には天候不良でルートを見失った登山者4名が硫化水素中毒となった危険な場所です。誤って立ち入ったり、丘の上でふざけて滑り落ちないように気を付けましょう。
沼の平の絶景を堪能した後は、矢筈が森の手前で右折し、峰ノ辻経由でゆるやかに下っていきます。
下る途中、左手に馬の背の尾根が見えます。その先には鉄山、箕輪山、鬼面山と安達太良連峰を縦走し、野地温泉に下りるルートもあるので、いずれ挑戦してみたいです。
峰の辻から崩れやすいガレ場斜面をゆるやかに下っていくとくろがね小屋が見えてきました。ガレ場が歩きづらい。
沼の平展望台から40分ぐらいで、私が大好きなくろがね小屋に到着です。
くろがね小屋は温泉が湧く通年営業の山小屋で、登山者に人気があります。くろがね小屋の硫黄泉は、安達太良山麓で有名な温泉地である岳温泉の源泉であり、豊富で良質な温泉を味わうことができます。
くろがね小屋~安達太良高原自然遊歩道~あだたら高原スキー場登山口(奥岳の湯)
くろがね小屋を後にし、平坦な道を東進し、金明水、勢至平を過ぎて、ジグザグな馬車道(ショートカット道あり)を下ると、安達太良高原自然遊歩道に着きます。小屋からは90分ほど歩きました。この遊歩道は夏山歩きで火照った身体を涼しくしてくれる今回のコースのクライマックスです。
きれいな沢沿いに木道が整備されています。
水の流れる音にも癒されます。
名所「魚止の滝」。周辺にマイナスイオンに満ちているのがわかる~
滝つぼの近くまで下りてみましょうか。
きれいな青緑っぽい澄んだ水です。温泉成分も混じっているのかな?
全長約1㎞の遊歩道を1時間程度散策すると、出発地点のあだたら高原スキー場に戻ってきました! 無事ゴールのポーズ。
駐車場の車に登山道具を置いて着替えとお風呂道具を準備したら、隣接する奥岳の湯でさっぱりしましょう! 奥岳の湯は比較的新しいきれいな施設です。くろがね小屋より引湯しているので温泉の鮮度が多少落ちているのでしょうが、とても気持ちの良い温泉です。解放感いっぱいの露天風呂では大自然を感じることができます。
温泉で汗を流した後は、奥岳の湯の庭のデッキでノンアル乾杯。ととのいました!
さて、安全運転で仙台まで帰りましょう。安達太良山は秋には紅葉、冬にはスキー、誰でも四季を通じて温泉とセットで楽しめる素晴らしい山です。山登り初めての方が山を好きになれる場所としても最適ではないでしょうか。
おまけ(2018年の安達太良山行アクシデント)
2018年7月に安達太良山に登った際に、愛車が故障するというアクシデントに見舞われました。ディーラーの説明によれば、ターボとインタークーラー間のパイプがはずれ、ターボへ空気が送れずに機能停止したとのことです。山の登坂運転と高温でパイプ内圧力が高まったのが原因とかなんとか。先月車検が通ったばかりなのにそんなことあるのか? あだたら高原の駐車場までなんとか到着したから良かったものの、高速道路や道半ばで故障していたらと思うとゾッとします。
安価なネット保険のソニー損保に加入していましたが、電話での迅速的確な対応が素晴らしくとても助かりました。レッカー100㎞未満は無料、我々乗車予定の全員が自宅へ帰るまでの交通費支給。ネット保険って実際対応どうなのかな?と思っていましたが、今回の件で全面的にソニー損保を信頼しました。逆にソニー損保がここまで対応できるとなると、JAFに加入する理由がなくなってしまう??
愛車は仙台までレッカー車で運ばれていきました。我々は山登りを冷静に楽しんだ後、タクシーと新幹線を乗り継いで、無事に帰宅を果たしました! チャンチャン
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