「宮城奥松島の絶景!嵯峨渓探検、時々釣り(乙女の浜編)」からの続きです。
かくして私は好奇心を満たすべく、これまで足を踏み入れたことのない萱野崎へ向かって歩き出しましたが、このあと予想だにしない大変な困難が待ち受けていました!
嵯峨渓遊歩道
乙女の浜分岐~萱野崎
人がほとんど入っていないのでしょう。乙女の浜までの整備された遊歩道とはうってかわって、萱野崎へ向かう山道は細く心もとない感じです。木の枝や幹に巻き付けられた赤いリボンが山道の目印のようです。
しばらく樹林帯を進むと、急に道が途切れました。
いや…よく見ると、赤いリボンが何mか先の藪の中に見えます。どうやら木々が伸び放題となっていて山道をふさいでしまっているのです。
ううむ、どうしたものか
地面に目を下すとかすかに踏み跡があるようなのでオンコースであることは認識できます。この付近だけがひどいのかもしれないので、もう少し進んで様子をみましょうか。
藪漕ぎしながらしばらく前進します。
こんな時、右手に持っている竿立用三脚が枝のなぎ払いに攻撃力を発揮します。左手の釣り竿はガイドが枝にひっかかって歩きづらいけど、蜘蛛の巣を払うには効果的。
しかし、あれれれ~、どんどん藪がひどくなってくる…
しかも笹薮が混じっているので痛い。山用のズボンと長袖を着用してきて正解でした。装備をないがしろにしなかったので、攻撃力も防御力もまだ私に分があると思われるため、もう少し前進してみることにします。
しばらく息を切らしながら、前進し続けると…えっ? もはや道がないー‼ 木の壁ー‼
私の背丈の倍以上あるだろうジャングルが目の前に立ちはだかりました。
一応この手のサバイバル能力には多少自信がある私、攻撃力に物を言わせて突入してみるとさすがに手強い野生の樹木の重たい抵抗感が私の生命力を徐々に奪い始めます。
枝をなぎ払い、トゲのある草を踏みつけ、ウルシかもしれない毒草を回避し、巨大な蜘蛛の巣におびえながら、ひたすらルート工作して前進!
ホントの山登りでも滅多にない壮絶な藪漕ぎで次第に気力を奪われ、バカな事やめて引き返そうかな?と何度か頭をよぎりましたが(バカな事をしている自覚はあるようです)、「私の後ろに道ができるのだ!」と心の中で叫び、困難な道なき道を前進している自分に少し酔います(笑)なんでもこいじゃーオラオラオラッ
大自然との格闘をときどききれいなユリの花が癒してくれました。
(この辺り一帯でみかけるのはなぜかオレンジ色。乙女の浜までの白いヤマユリとは品種が違うのかな?)
このあたりで注意しようと思ったのは、山道の左側はすぐ切り立った崖になり始めていて、あまり無茶に前進して足の踏み場を誤ると、転落しかねないということ。
次第に山道の右側も明るくなり波の音が聞こえるようになってきました。明らかに尾根が細くなってきていて、萱野崎の岬の先端に近づいていることが分かります。もう少し!
萱野崎の絶景
出た! 抜けたー!!
藪を抜けるとそこには畳2畳分ほどの足場があり、そこから周囲に広がる大海原の絶景を眺めることができました! すごいー‼
さすがにこれ以上は進めないようなので、萱野崎の先っぽ、とうちゃこ宣言~
そういや、竿を出せるポイントは一箇所もなかったです。この萱野崎の周囲はロックフィッシュの宝庫らしいけれども、やはり船からのアプローチしかないんだな、ということが自分の中で検証されました。
記念に自撮り。こうやって転落する人きっといるだろうな、と思ったので、集中力を切らさないよう全神経を総動員。
さて、満足したからそろそろ帰りましょうか。足を踏み外さないように慎重に回れ右。
いや~かなりの高度感。足元もせまいし。戻るのも怖いね。
大浜漁港の釣りポイント
さいごに、アオイソメもまだ残っていることですし、せっかくなので大浜漁港の釣りポイントを紹介します。
① 港内はほとんど釣れません(^^; さびきで雑魚は釣れると思いますが、処分に困るはずです。昔は冬にチカが群れで入ってきていたのですが最近はみたことがありません。温暖化で海水温が高くなっているからだと思います。
② 赤灯台?の堤防先端付近か、港内へ続く船道が主要なポイントになると思います。
このあたりです。根が所々にありますが、底が泥砂地のため、ほとんど根がかりはありません。春と初冬のカレイ、アイナメ、夏のマゴチがターゲットです。
③ また、赤灯台?の外海側のテトラポッドを探り釣りすると小型のアイナメやメバルが釣れます。
④ 隣接するサーフでは夏にマゴチやヒラメ狙いですかね。
魚がいないわけではないと思いますが、ここで釣れているところを見たことがありません。それでも風光明媚な奥松島のサーフでの投げ釣りは、釣れなくても気持ちがいいものです。
<おまけ> ユリについて
自宅に帰ってきたら、庭にピンク色のユリが咲いていました。
嵯峨渓遊歩道に咲いていたヤマユリは白色が多かったです。
萱野崎探検中のやぶの中はオレンジ色のユリ。
今まで意識したことがありませんでしたが、ユリっていろんな色があって大きくて迫力ありますね。今回の嵯峨渓探検で勉強になりました。(おわり)
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