鳴子温泉良質源泉かけ流し湯治宿!東多賀の湯と西多賀旅館

東多賀の湯の湯船 宮城県の極上温泉
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鳴子温泉郷は、東から順番に「川渡温泉」「東鳴子温泉」「鳴子温泉」「中山平温泉」「鬼首温泉」、の5つの温泉地を総称する、宮城県が全国に誇れる一大温泉ワンダーランドです!

私は鳴子温泉郷が大好きで、仙台からマイカーで1時間ちょっとで行くことができるということもあって、頻繁に通っていたのですが、最近はいろいろ忙しくてなかなか行くことができませんでした。

2019年5月、私はひさしぶりに鳴子温泉郷に行くことができましたので「東多賀の湯」と「西多賀旅館」をレポートします!

5つの温泉地からなる鳴子温泉郷

鳴子温泉郷の源泉数は400本弱あり、湧出量が豊富で、日本にある11の泉質のうち、9種類を味わうことができるという、温泉マニアにはたまらない街なのです。

これだけの温泉コンテンツがありながら、観光客が少なくさびれた感があるのが少し残念なのですが、ひとつはアクセスが不便であることが理由として挙げられると思います。マイカーで行くことが難しい方は、東北新幹線をJR古川駅で降りて陸羽東線に乗り換え快速で40分という、宮城県民でも若干抵抗のある交通手段をとらざるを得ません。

私は鳴子温泉郷が温泉の質と量に関しては草津温泉ほか全国に名だたる温泉地にひけをとらないと、常々思っています。現状いまいち集客力に欠けている面が否めず、工夫の余地は十分にあるなぁといつも感じております。

しかしまぁ、「人がいない」という個性が、逆に、東北のさびれた湯治場の魅力的な雰囲気を演出している面もあるのかもしれません。

東多賀の湯

鳴子温泉東多賀の湯は、JR鳴子駅のすぐ近く国道47号線沿いにあります。

西多賀旅館と隣り同士であり、大きな看板が出ているのですぐにわかります。

東多賀の湯

看板に案内されているとおり、湯治宿という要素が強く、乳白色の湯が源泉100%かけ流しです。といっても鳴子温泉はほとんどの宿が敷地内に自家源泉を持ち、中小規模の宿はほぼ源泉かけ流しです。

今回、私も湯治気分で素泊まり一泊しました。食べ物とお酒は岩出山のウジエスーパーから買い込んでいきましたので、宿の食事の良し悪しは不明です(笑)

家の前の駐車場にマイカーを停めて降りると、そこらじゅうの側溝から湯けむりがあがっていて、すぐに温泉の匂い(硫化水素臭)が感じられ、湯治場の雰囲気を盛り上げます。

東多賀の湯玄関

玄関では看板犬が出迎えてくれました。

東多賀の湯の番犬

泉質は、含硫黄-ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・炭酸水素泉(硫化水素型)です。

宿の方が、アトピー性皮膚炎に良く効くと話していました。

当地は硫化水素ガス濃度が常に濃い状態にあり、その影響で電化製品がすぐにさびて壊れてしまうとのこと。テレビやパソコンは1年持たないそうです。

東多賀の湯ガイド

私も、鳴子温泉に勤務している知人から、「鳴子にマイカーを停めておくとすぐ錆びてしまうから、中古の軽自動車を買って鳴子専用にしている」と聞いたことがあります。

なるほど、鳴子温泉の空気を吸っているだけでも効能がありそうなエピソードです。

さっそく、温泉! 温泉!

東多賀の湯浴室

廊下を進んで浴室に近づくにつれて、硫化水素臭がどんどん濃くなっていきます。

掃除が行き届いて清潔な脱衣所で服を脱ぐと、身体を流してから浴槽にソロリと入りました。

あ~、気持ちいいいいいいい~

東多賀の湯の湯船

熱めですが、肌さわりがやわらかいために苦痛がなく心地よいお湯です。PHは6.0前後と中性に近い。

何よりお湯がきれい~

浴槽に比して注がれる湯量が豊富なため、常に新鮮なお湯で満たされています。

乳白色の温泉は、源泉で一旦枡に貯めて硫化水素ガスのガス抜きをして湯船に入れているということですが、それでも硫化水素臭の濃さは相当なものです。浴槽の脇には換気をするための丸い通風孔がいくつも設置してあり、新鮮な外気が入ってきます。確かに、こういう工夫がないとガス中毒を起こしてしまうくらいの濃さ。

昔から東北の湯治場、温泉の効能や泉質の良さに定評があるのも十分納得!

浴室が狭いので豪快な地元の人が入ってくるとシャイな私はいたたまれないのですが、ひとりならいつまででも入っていられるほどの極上温泉です!

東多賀の湯ロビー

西多賀旅館

東多賀の湯の隣にある西多賀旅館にも日帰り入浴してみました。

西多賀の湯

この木の案内板って鳴子温泉郷のどこの宿に行ってもあるから、統一して使用しているものだと思いますが、書き方の仕様とか決まってないのですかね?

西多賀の湯ガイド

東多賀の湯の木の案内板では「白濁色」と湯の色を前面に出していましたが、西多賀旅館では「硫黄泉」と泉質名を、左わきには適応症ではなく旧泉質名を掲げています。それぞれの宿で書きたいことを書いているという感じがゆるくていいですね。

おー、東多賀の湯とはだいぶ雰囲気が異なりますね。泉質は、含硫黄-ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素泉(硫化水素型)です。PH7.0前後で中性。じんわりと肌にしみてくるような熱湯で、硫黄が多いわりに刺激が少なめで入りやすいです。

西多賀の湯の湯船

源泉湧出時は無色透明なのが、空気に触れるとエメラルドグリーンに変化するそうです。岩手の国見温泉石塚旅館よりは白濁しているかな。湯上りはおもいのほかさっぱりで爽快でした!

東多賀の湯と西多賀旅館は異なる雰囲気と泉質です。どちらも素晴らしい湯治宿だと思いますので、2か所とも入ってみることをおすすめします!
個人的な感想を言えば、東多賀の湯の方が浴槽にどぼどぼ注がれる湯量が豊富でお湯が活き活きしていた分、私は好きかな。

湯治客の中に、毎月2週間前後はこの宿で過ごすことに決めているんだ、という年配のご夫婦がいらっしゃって、ここの温泉につかることが今の生きがいなんだ、と楽しそうに話していたのがとても印象的でした。

鳴子温泉のこけし

山の幸直売大久商店と鳴子ダムの鯉のぼり

帰りにドライブがてら、鳴子ダムをぐるりと周ってみました。

鳴子温泉から鬼首方面に少し入ったところに、山の幸直売とジビエ料理がユニークな大久商店があります。

鳴子温泉大久商店

店頭にはスーパーではなかなか買えない山の幸や、クマ肉などの珍品が豊富に並んでいて、ゴールデンウィークの時期なら、少し値段が高めですが、タラの芽、こしあぶら、しどけなど、旬の春の山菜が入手できます。囲炉裏ではイワナの炭焼きもしてくれますし、キノコ汁もおいしいですから昼食場所にも利用できます。

近所で捕ってきたというマムシの瓶詰なども見ることができますよ!

私は大好物のタラの芽を仕入れて家で酢味噌あえにします。

鳴子温泉大久商店の山菜

また、鳴子ダムではゴールデンウィークの3日間限定で、「すだれ放流」という雪どけ水の一斉放流をしますが、観光客のために鯉のぼりをつるして泳がせており、圧巻の鯉のダム登りもみることができます!

鳴子温泉いいところです!

鳴子温泉には「東多賀の湯」「西多賀旅館」の他にもたくさんの温泉宿がありますので、今後も私のお気に入りの施設・お宿をレポートしていきたいと思います!

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