鳴子温泉郷とは「川渡温泉」「東鳴子温泉」「鳴子温泉」「中山平温泉」「鬼首温泉」の5つの温泉群の総称であることを以前の投稿で紹介しましたが、今回はその中から川渡温泉をレポートします!
川渡温泉は、仙台からマイカーで1時間ちょっと、鳴子温泉郷の玄関口にあります。脚気の症状によく効くらしいとのことから「かっけかわたび」の合言葉で親しまれ、開湯から千年の歴史があり江戸時代には湯治場としてにぎわった温泉地です。現在は6件の温泉旅館が営業していて、ここまで来ると鳴子方面になびいてしまう観光客が多い中、ひなびた雰囲気と良質な温泉に浸れる穴場的な存在として温泉マニアに人気があります。
藤島旅館
藤島旅館は川渡温泉では有名な老舗旅館。私も大好きで通っています。
門構えが時間の流れを感じさせます。
旅館の中は昭和レトロな良き時代を思い起こさせる雰囲気。売店も駄菓子屋さんみたいで楽しげ。
泉質は含重曹芒硝ー硫黄泉。phは7.4前後で中性です。
関節痛で杖をつかなければ歩けないお客さんが、湯治をした帰りは歩いて帰ったらしいですよ。
もちろん源泉かけ流し。熱めで、たくさんの黒い湯の花が漂い、ベースは透明ですが黄色がかった濁りが若干あります。熱さに我慢して温泉に身をゆだねると、チリチリと肌に刺激があり、匂いで鼻からも成分が体内に入ってくるのが分かって気分が盛り上がります。あたたまるお湯で汗が止まらなくなるので注意が必要です。大浴場がとても趣きがあるのですが、残念ながら撮影許可が下りませんので、ぜひ実際に足を運んで味わってください。私の中で川渡温泉の中でイチ押しです。
大人300円と安い日帰り入浴はとても人気で、いつも地元の方や観光客で賑わっています。ただし、設備が古くて決してきれいではないので、そういうのが苦手な人には向かないかもしれません。昭和レトロ感がありすぎて、温泉上がりに廊下でタバコをふかしている人多いし(^^;
沼倉旅館
2軒目の沼倉旅館は、藤島旅館に比べると(比べちゃどちらにも失礼かな…)設備がきれいな温泉です。その近代さゆえに逆に藤島旅館より人気が劣るかもしれませんが、泉質の良さではひけをとりません。
沼倉旅館は泉質分類では藤島旅館とほぼ同じです。しかし、より濁りが濃いですね。湯船の底は見えないくらいです。笹濁りとうたっていましたが、緑がかっています。
欲をいえば、浴室にじゃぶじゃぶオーバーフローされるぐらいの湯量があれば良いのですが、ちょろちょろとおとなしめ。
越後屋旅館
3軒目は家庭的な雰囲気で人気の越後屋旅館です。
藤島旅館の斜め向かい側に位置します。
こじんまりと、必要十分といった感じの設備の昔ながらの旅館です。古い旅館ですが掃除が行き届いていて清潔感があります。女将、若女将、若旦那の微妙な人間関係も見どころです。気さくで接客上手な若女将のクックックッっと笑う声が頭から離れなくなります?
楽しげな漫画コーナー。AKIRAやナウシカがあるあたり、世代が一緒かな?
越後屋旅館は、案内版に書かれてあるように自家源泉が2本。
こちは不動の湯。泉質㈡とある単純硫黄泉です。
源泉100%かけ流しですが、源泉温度が低いため加温はしているそうです。湯船の大きさに対して湯量はまずまず。硫黄泉ですがアルカリ性に近く、優しい肌さわりのお湯で、もともと風呂が長い私がつい長湯してしまいます。
小さな露天風呂もありますよ。
成分が濃いので金属類は化学反応してしまいます。外した方が無難です。
不動の湯とは別の場所にある同じ源泉の貸切風呂です。
こじんまりとしていて個人的に好き。この貸し切り露天風呂は、空いていればいつでも利用できますので、誰とも会いたくないときにひきこもる?のに最適です?(そういう使い方でいいのか(^^;?)
他に、越後の湯というメインの浴場があります。越後の湯は、はじめの看板の泉質㈠の含重曹ー硫黄泉。透明ですが湯の花が多く舞っていて、藤島旅館の大浴場に似た泉質です。越後屋旅館の浴室の中では一番人気があっていつも誰か入っているので撮影できませんでした。不動の湯と越後の湯は男女時間交代なので、宿泊すると両方のお湯を堪能することができます。
夕食の時間。食前酒で始まりました。
料理はボリュームありますよ。ぜんぶ食べちゃいますけどね。なんなら残した人の分まで食べてしまいますよ。
天ぷらも美味しい。
朝ご飯もしっかりしていて、こりゃ太りますな(笑) 食べたカロリー分、あとで走らなくちゃ。
まとめ
川渡温泉は、鳴子温泉の存在に隠れがちですが、一度は入ってみるべき温泉です。
一番のポイントは「静かな湯あみができる」ということかな。
川渡温泉は、温泉目当てで来ている玄人がほとんどですので、お湯の個性を静かな雰囲気の中でゆっくり味わうことができて癒されます。
都会の喧騒を忘れてひきこもりたくなったら?おススメですヨ!
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