一昨年は日本で最も標高が高い富士山、昨年は3番目に高い北アルプス奥穂高岳の登頂に成功した私は、2番目に高い南アルプス北岳がとても気になっていました。
そして、2014年8月13日、ソロで北岳に挑戦する機会に恵まれたため、その様子をレポートします。
広河原山荘
仙台をマイカーで出発し、途中、奈良田温泉白根館で極上の湯あみに感動した後、マイカー規制の奈良田から登山客用のバスに乗り込み、夕方、広河原山荘(事前予約要)に到着しました。ここに宿泊し、明朝から北岳登山に挑戦します。
奈良田温泉白根館の記事をチェックする ⇒ 南アルプス至極の秘湯!奈良田温泉白根館
広河原山荘は2階が寝室になっています。きれいで整然としていて、ぐっすり眠ることができました。
洋風の夕食も美味しかったです。写真撮れば良かった(^^;
北岳への挑戦
翌朝、広河原を出発しました。
天気図の等圧線の間隔が広く、高気圧が西日本上空にあるので、今日明日は晴れるだろうと見込んでいました。
さぁ、気合入れていくぞ~ 北岳山頂へ向けてしゅっぱ~つ!
はじめは樹林帯を歩いていきます。
すると登山道にイタチ?が飛び出してきました! 人間を怖がらないですね。
緑と小川のせせらぎがきれいです。
コースマップどおり、きつい急登が3時間ぐらい続きます。
私は一応体育会系ですので身体に負荷がかかるのはうれしさもあります。どM?
ソロなので話し相手もなく、ぐるぐるとカラオケの歌詞が頭の中をリピートしています。
そういえば野呂川広河原インフォメーションセンターに行方不明者の張り紙があったなぁ、とか、クマとか出るのかなぁ、と時折ネガティブなことも考えたりしながら、いい加減、えんえん続く展望のないきつい登りに飽きてきたころに、ふっと登りがゆるやかになり展望が開けると、白根御池山荘に到着です。
少しホッとして、行動食を補給したりしながら小休止。
白根御池小屋を過ぎると、これまでよりさらに急登に!
「草すべり」と呼ばれる名物コース、空が開けていて、お花畑なので気持ちはいいですが、笑っちゃうくらいの急登がこれまた3時間ほど続きます(^^;
北岳登山は体力勝負です‼
振り返ると眼下に白根御池、その向こうには鳳凰三山(地蔵岳2,764m、観音岳2,840m、薬師岳2,780m)が見えます。
だいぶ登ってきたなぁ。この分岐看板があるということは、もうすぐ稜線に出れるのかな?
よっしゃあ! 稜線に出て大展望が開けました。小太郎尾根です。
あれは仙丈ケ岳?
左手には富士山が見えます。美しい。
稜線を歩き始めると間もなく北岳の肩の小屋に到着しました。ここはきっかり標高3,000m~
小屋の後ろには目指す北岳山頂が! もうすぐだな!
小休止したら出発! まだ体力に余裕があります。いけるぞ~
少し登ってうしろを振り返ってみました。北岳肩の小屋が眼下に見えます。
富士山と雲海!
あれは北岳山頂ではないか?! 最後の岩の稜線の登り!
やったぜー! 北岳登頂成功‼
急登と何時間も登ってやっとたどりついた360度の大展望に感動です。
標高2位の山頂から、1位の富士山、奥穂高岳と並んで3位の間ノ岳が見えます。
山頂では見知らぬお兄様方と祝福し、交互に写真を取り合いました。
そうえいば北岳は女性の登山者が少ない印象。体力勝負の山だからかな?
山頂を抜けると、間ノ岳、農鳥岳方面の大稜線、いわゆる「天空の縦走路」が続き、稜線上の少し低いところに、本日宿泊予定の北岳山荘が見えます。
だいぶ疲労がたまってきているので事故らないように慎重に稜線上の岩場を越えていくと、1時間ほどで北岳山荘に到着しました。
3,000mの稜線上に建てられているだけあって、強烈な西風への対策のため、秘密基地のような独特な形容をしています。西側の防御を固め、窓は東側にしかないみたい。
北岳山荘の敷地脇にはテント場があり、猛者たちがテント泊の準備をしています。
受付と売店が混みあっています。
イラストレーター鈴木みきさんがデザインしたTシャツ買っちゃいました!
うれしー 漫画読んだことありますよ。
あ~疲れたなぁ~っ、心地よい達成感とともにまったり。
しかし、ですね、なんということでしょう!
夜になると大問題が発生していることに気づきます。
天気が崩れはじめたのです。
あれ?天気図良かったはずじゃ?と思いましたが、同部屋の方の情報では、てんくらも「B」から「C」判定にかわり、明日は荒れるとのこと。低気圧が予想外に速度を上げて日本に接近し、その影響を受け始めているようです。
やばい!
みるみる小屋の外の風雨の音が強くなっていき、夜通し、びゅーびゅー暴風雨とガタガタ揺れる小屋の音を聞いて、何日も足止めを食らうんじゃないかと心配で心配で眠れない長い夜を過ごすことになりました。
そういえば外のテント泊の人達はたいへんな状況になっているのでは???
南アルプス北岳登山!(後編)風雨の決死行 へつづく
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