南アルプス北岳登山!(後編)風雨の決死行

北岳ソフトクリーム南アルプス
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天候が崩れた北岳からどのようにして下山するか、北岳登山の後編です!

風雨の北岳からの下山、決死行

朝起きて外の様子を見ると、風はやんで霧雨が降っていました。

何百mと切れ落ちた稜線の崖下は真っ白で何も見えません。しかし、天気が悪いからと言って、北岳山荘に停滞しても、今後2~3日の天気は悪くなることはあっても良くなることは見込めない状況です。意を決して、出発して行く猛者たちに追随し、下山を決意しました。

北岳雨

北岳山頂まで戻ると、周囲は真っ白で展望はありません。少し足を踏み外したら真っ逆さまに滑落するんだろうなと、次第に強くなってくる雨風に恐怖を感じながら、稜線を必死に下山します。

北岳山頂雨

山頂直下で岩陰に身をひそめて風雨をしのいでいる年配の夫婦を見かけたのを最後に、周囲に登山者はいなくなり、3,000mの稜線で暴風雨にうたれながら心細さが募ります。
下山は無謀だったのではないか? こうやってルートを見失って行方不明になるんだろうな…

マイナス思考に支配され始めます。しかし、ルートは頭に叩き込んであるので、稜線上の小太郎尾根分岐さえ見逃さなければ十分下山できる自信はあります。体力も十分、低体温になる様子もない…
冷静にいけば対処できるレベルだと自分に言い聞かせ、先に進みます。

幸い、小太郎尾根分岐を無事に見つけて、草すべりルートに下りると風裏になり、滑落の危険もなくなりました。雨足が強くなり、どしゃ降りの中、急斜面を慎重に下り、標高が下がるにつれ気温も上がってくるため、びしょ濡れの身体は蒸し蒸し状態に。やっとの思いで白根御池小屋に到着したころには、雨も小降りになっていました。

白根御池小屋では登ってきている宿泊者、登山者何人かから、「上の状況はどうなっていますか?」と質問されました。ごらんの通りです、とは答えないまでも、質問者がズブ濡れの私の姿にあきれて笑っているので状況は察しているようです。

あまりの出来事に、登りのときにスルーしたソフトクリームで気分を落ち着かせます。このタイミングでのスイーツはほんっと美味かった‼

北岳ソフトクリーム

白根御池小屋を過ぎると樹林帯に入り、雨にうたれることもなくなったのでだいぶ歩きやすくなりましたが、疲労に熱さが加わってのぼせたせいか、ホッとして気が緩んだせいか、樹林帯の下りの途中で、広河原山荘の幻覚?を何度も見るというはじめての体験も(^^;

本当に広河原山荘が見えてきて、無事下山に成功したときは、どんなにうれしかったことか。

広河原山荘雨

今回は、悪天候での山行という貴重な経験をしました。
・高機能の登山用インナーとミドルウェアと、ノースフェイスのゴアテックスのアウターのおかげで寒さを全く感じることがなかったのが、体力の消耗を最小限に防げた要因だと思います。
・傘がない中で、つばの大きいハットが雨除けに良かったです。

天気が良ければ、北岳から間ノ岳、農鳥岳方面に縦走し、大門沢降下点から奈良田に下山するプランも頭にありましたが、それはまた次回にとっておきたいと思います。

広河原雨

歴史ある湯治場 西山温泉 蓬莱館

奈良田でマイカーに乗り込むと、南アルプス街道を身延方面に戻る途中に、1300年以上の歴史を誇る西山温泉蓬莱館があります。
どしゃぶりで泥クチャの瀕死の温泉マニアは見逃しません!

温泉!温泉!温泉!と呪文を唱えながらたどりつき、ほのかな硫化水素臭と湯の花が舞うぬるめの源泉に身を沈めたときの極楽気分たるや、言葉に言い表せません‼
これだから山と温泉はやめられませんよ‼

西山温泉蓬莱館

湯治場の雰囲気を残した古い建物は迷子になりそうなくらい広い迷宮ですが、湯上りにふらふら見学していたら温泉卓球室も見つけました。

西山温泉蓬莱館卓球台

奈良田温泉白根館といい、西山温泉蓬莱館といい、南アルプス街道沿いの秘湯のレベルは非常に高く、温泉慣れしているマニアでも垂涎ものです。都会では味わえない時間の流れと極上の泉質を味わうことができました。リピートしたいですが、甲府からでも2時間近くかかるのに仙台からは遠すぎる…だからこそのあの仙境の雰囲気なのでしょう。

さて、甲府でほうとう食べて安全運転で帰りましょうかね。

ほうとう

最後に、このひとり旅に快く送り出してくれた妻、また、貴重な経験ができたことすべてに感謝したいと思います。

おわり

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