奥穂高岳&涸沢カール!初めての北アルプス登山3,000m級挑戦(1/3)

かっぱ橋 北アルプス
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山登りを趣味にしている方なら誰しもが憧れる北アルプス涸沢カール。私もそのひとりです。昔から雑誌「PEAKS」「山と渓谷」「岳人」の特集に涸沢がとり上げられるたびに、食い入るように記事に目を通し、胸をときめかせていました。

2013年8月、夏休みの行先に涸沢カールを提案したところ妻がOKしてくれたので、その旅の様子をレポートします。まだ行ったことがなくて、これから行こうと思っているレベルの方の参考になればと思います。

題して「奥穂高岳&涸沢カール!初めての北アルプス3,000m級挑戦の旅」

仙台出発~松本市内~白骨温泉(泡の湯、小梨の湯笹屋)

「いい温泉があるよ」「各地で美味いもの食べれるよ」「車中泊おもしろいんじゃない?」と行程をいろいろ考えて、その中でも最も妻の反応が良かったのは、「帰りは名古屋から仙台までフェリーに乗ろうか」というアイディアでした。

モンベルの山行保険に短期で入るなど準備を進め、2013年8月9日、深夜に仙台を発ちました。

東北道自動車道の安達太良サービスエリアで、長距離トラック運転手の方々に混ざって、ロンドンオリンピック卓球女子決勝の中国戦を応援しました。私は卓球が大好きなもので…

サービスエリア休憩

惜しくも敗れて銀メダルでしたが
1番手、愛ちゃんが李暁霞からセット取り返したときは鳥肌立ったなぁ~
2番手、かすみんも丁寧と2セット目デュースだし
3番ダブルス平野・かすみんは、李暁霞・郭躍からセット取ったし
どれもいい試合だったですよねぇ。私は試合後にみんなの頑張りに感動して泣いてました(^^;

おっと、話がそれました…
休憩をとりながら東北自動車道を南下し、北関東自動車道、上信越自動車道を経由して、長野自動車道の松本インターチェンジを下りたのは翌日の9時すぎでした。

山に入るのは天気が良くなる明日からと決めていたのでまずは観光です。
さっそく以前から行きたかった白骨温泉へ!

松本市内からそんなに遠くなく、穂高連峰の玄関である上高地へ向かうルート上にあり、今回ぜひとも入浴したかった秘湯です。過去に、入浴剤混入事件(白濁湯を期待するお客さんのために温泉経営者が入浴剤を入れていた)があり、源泉かけ流しにこだわる温泉マニアには言語道断ないわくつきの秘湯ですが、実際に訪問してみると、そんな過去の過ちはどうでもよくなるくらいに素晴らしくまさに天下の名湯

はじめは、白骨温泉の代表格、泡の湯旅館へ。廊下の飲泉場。飲めるらしく胃腸病に効くとのこと。

白骨温泉泡の湯

内湯はぬるめです。夏の暑いときにはちょうどいいかも。しゅわしゅわ身体に泡がまとわりつくから炭酸の含有量は多めですね。だから泡の湯って言うのかな?

白骨温泉泡の湯内湯

そして有名な混浴大露天風呂へ。(撮影NG)若い女子も何人か入浴していらっしゃってドキドキしましたが、TVや雑誌でよく拝見する秘湯が目の前にあり、自然に囲まれた岩づくりの広い湯船に、豊富な湯量がどぼどぼと注がれ、温泉ミーハーな私はテンションあがりました!

次に、白骨温泉で一軒だけの日本秘湯を守る会会員宿に向かいました。小梨の湯笹屋は温泉街から車で山の奥の方に少し入っていったところにあり、白樺林や山野草に囲まれ、とても秘湯感が感じられる温泉宿です。

白骨温泉小梨の湯笹屋

内湯もきれいですが、とくに露天風呂がいい~。硫黄の香りが強く、湯船のふちにも硫黄の成分が固まっているし、この手の白いお湯が好きな人にはたまらないのではないでしょうか?

白骨温泉小梨の湯笹屋露天

温泉を満喫した後、再び温泉街へ戻って昼ごはんにイワナ定食を食し、松本市内へ戻りました。

白骨温泉イワナ定食

午後は松本城を観光しました。さすが国宝というたたずまい。

松本城

おお、国宝指定書をみつけました!

松本城国宝証明

夜は松本駅前の繁華街をぶらぶらして、本場の石井スポーツ松本店に入ってみたり。
早めにホテルに戻り、明日からの山登りに備えます。でも明日は初めての涸沢だと思うと、わくわくドキドキして眠れません(^^♪

上高地~横尾街道(明神~徳澤~横尾)~涸沢への急登

2013年8月11日、早朝暗いうちにホテルを出発し、マイカーを沢渡駐車場においてバスに乗り換え、上高地ターミナルに到着したのは朝6時頃でした。所定の登山届にその場で書き書きして提出し、トイレを済ませ、出発前のポーズ。

・リュックはカリマーリッジSL30
・登山靴はやわらかくて履き慣れているニューバランスの野口健モデル
・朝はまだ気温が低く、ノースフェイスのゴアテックスのアウターを羽織っています

上高地

梓川、河童橋のうしろに穂高連峰! かっこいい~ 明日はあのてっぺんに立つんだ‼

かっぱ橋

しゅっぱ~つ! 原生林の木漏れ日がきれいだなぁ。

上高地出発

1時間くらい歩くと第1休憩ポイントの明神に到着しました。まだ上高地往散策の軽装の観光客も多く、にぎわっています。明神池の観光は帰りにすることにしました。なんせ今日は登山初心者の妻も同行し、合計8時間という山行を予定しています。何があるかわからないので、少しでも時間を稼ぐ必要があります。

明神館

明神を出発すると小一時間で、第2休憩ポイントの徳澤キャンプ場が見えてきました。ファミリーキャンパーが多く、芝生の上で気持ちよさそうに遊んでいる人がけっこういます。井上靖の山岳小説「氷壁」に登場する、名物ソフトクリームでも有名な徳澤園の玄関でパチリ。いつかはここに宿泊してみたいなぁ。

徳澤園

徳澤を出ると、左手にきれいな梓川の流れを眺めながら山道を進んでいきます。

梓川

1時間半くらい歩くと、穂高(涸沢カール方面)と槍ヶ岳方面への分岐点でもある大きな橋と広場がある横尾に到着です。ここですこし休憩を長めにとりました。

横尾

ここまで休憩も含めて4時間以上経過。想定より遅いかもですが、まだ安全圏かなと思いながら横尾を出発しました。

横尾大橋

横尾大橋を渡ると、上高地散策組がいなくなり、槍ヶ岳方面へ行く登山者とも別れ、涸沢カールを目指す人だけになるのでだいぶ人が減ります。私たちは行動スピードもやや遅い方だったので、なおのこと周りに人が少なくなり、次第に原生林が深くなっていく感じもあって、少し心細さを感じました。クマは出ないでね~

穏やかな登りが続き、左手には屏風岩の大岩壁がそびえています。

屏風岳

1時間半ほど進むと本谷橋に到着です。
いくつかのパーティが河岸で休憩をとっていたので、私たちもお昼休憩にしました。この後の急登に備え、エネルギーを補給して体力を回復させます。水しぶきをあげている渓流が気持ちいいです。

本谷橋

本谷橋からの急登は、2時間以上続きました。すでに6時間ほど歩いて体力が削られた後の身体にはまぁまぁガツンときます。体力に自信のある私でもそう思うわけで、休憩をこまめに入れ、行動食を補給し、おしゃべりを絶やさないようにして、だましながら登っていかなきゃな、とは思っていましたが、登山初心者の妻が、どんな思いでここを登っていたかは想像しがたい(^^;

本谷橋登り

不測の事態が発生したり、どちらかが力尽きそうな場合は早めに横尾に引き返すというBプランも一応頭にはありました。急登を抜けるとガレ場に出て展望が開けてきます。

涸沢カール手前

いよいよ涸沢カールと雪渓が広がっていきます。

涸沢カール雪渓

雪渓に涸沢ヒュッテの看板~、ここまでくればあと少し!

涸沢ヒュッテ看板

上高地を出発してから涸沢ヒュッテまでの全行動時間は、予定を超過した9時間ほどになっていました。

絶景の涸沢カール、おでんが美味しい涸沢ヒュッテ

うわー♡ 息をのむ絶景‼
TVか雑誌でしか見たことのない涸沢カールと穂高連峰の壮大な景色が目の前に!
左から前穂高岳、奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳。そうそうたるスターがずらりと勢ぞろいしています。
圧巻のひとこと!

涸沢カール

涸沢ヒュッテの展望デッキはにぎやか~
危険な冒険の旅をしてきてやっと街にたどりついたみたいなドラクエ感があります。

涸沢ヒュッテ展望デッキ

ここはおでんが名物です。

涸沢ヒュッテパノラマ売店

チェックインを済ませ荷物を部屋に置きました。(ちなみに宿泊の予約はしていません。)
身体をウェットティッシュで拭いて着替えたら、展望デッキに出て夕食までの時間を過ごします。

涸沢ヒュッテおでん

 

物資輸送ヘリが到着しました。かっこいいです。

涸沢ヒュッテヘリ物資輸送

涸沢ヒュッテの玄関はこんな感じです。

涸沢ヒュッテ玄関

売店で畦地梅太郎デザインのTシャツを買っちゃった!

涸沢ヒュッテ売店

山小屋の夕食はどんな感じなのかな?

涸沢ヒュッテ食堂

こんな感じです。日中のエネルギー消費がハンパないので、いくらでも食べられそう…

涸沢ヒュッテ夕食

割り当てられたお部屋。年上のご夫婦と相部屋でしたが、シーズンにもかかわらずちゃんと布団に寝れたのはラッキーでした。まだ明るいですが、明日に備えてそろそろ寝ますか。

涸沢ヒュッテ寝室

明日は晴れの予報なので、かねてからの計画通り、私は、涸沢カールの目の前にそびえる穂高連峰の主峰、奥穂高岳(3,190m)にチャレンジすることを決めました。妻は、涸沢カールを散策して2泊目を予定する涸沢小屋で待っているから、とのことです。

しかし今日の妻はきつい登りをよく頑張ったなぁ
横になってそんなことを考えていると猛烈な眠気に襲われ、気絶するように眠りにつきました。

奥穂高岳&涸沢カール!初めての北アルプス登山3,000m級挑戦(2/3) へつづく

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