岩手と秋田を結ぶ山岳道路である八幡平アスピーテラインは、ホンモノの秘湯・野湯が点在する、温泉ファンなら誰もが一度は訪れてみたい雲上の温泉天国!
温泉マニアの私は、日帰りや宿泊で何度も通っている大好きなドライブコースです。
2019年6月に両親を連れて2泊3日の温泉まったり旅に行って来ましたので、その様子をご紹介したいと思います。蒸ノ湯温泉、後生掛温泉、玉川温泉、藤七温泉が登場します!
八幡平アスピーテライン
仙台から東北自動車道を北上し、岩手県の松尾八幡平インターチェンジで高速道路を降りた後、看板に従って進むと30分程度でアスピーテラインに入ります。
アスピーテラインを登り始めてほどなく、松尾鉱山跡地があります。明治から昭和中期まで硫黄鉱石の東洋一の産出量を誇り、採掘労働者のための近代的な都市が形成されました。現在は廃墟として残り、ちょっと不気味な見学スポットになっています。
山岳道路であるアスピーテラインは、4月下旬に冬季全面通行止めが解除されると、道路の両側に数mの雪のカベがそびえる「雪の回廊」目当てに、多くの観光客がドライブにやってくることで有名です。
6月は「雪の回廊」はもう溶けてなくなっていましたが、かわって、雄大な岩手山、八幡平の樹海を一望しながらの爽快なドライブが楽しめました!
八幡平山頂駐車場にはレストハウスがあるので、両親が絶景を見ながらおじゃっこ休憩(※お茶を飲む休憩の意)してもらっている間に、私は遊歩道をひとっ走り八幡平山頂へ!
遊歩道の途中にあるドラゴンアイです。ドラゴンの眼の形に沼の雪が溶けていくパワースポットです。
それから絶景の八幡沼!
八幡平最古の秘湯 蒸ノ湯温泉
まず始めの温泉は、私のお気に入りの蒸ノ湯温泉へ立ち寄りました。
風情ある山奥の一軒宿で、新鮮な酸性泉の濁り湯がかけ流しされています。
ごうごうと音を立てて立ち上る地獄の噴気の近くに造られたワイルドな露天風呂は最高です!
大自然の鼓動を感じる素晴らしい露天風呂!
静かで秘湯感満載の内湯もいいですよ~
内湯にも露天風呂コーナーがありました。
蒸けの湯に一日中浸かっているだけでも、十二分に満足できる温泉旅行になること間違いなしです。
オンドル宿舎と箱蒸し風呂が個性的 後生掛温泉
我々は蒸けの湯を後にし、1泊目の後生掛温泉に向かいました。
昔は木造のひなびた一軒宿でしたが、最近増築した新館はとてもきれいになりました。
温泉は、肌さわりがやわらかい硫黄泉かけ流しです。良質な源泉、オンドル宿舎、箱蒸し風呂などを目当てに湯治客が訪れます。
「馬で来て足袋で帰る」?だっけかな。「歩けないほど弱ってる人が馬に乗ってやってきて後生掛温泉で療養すると、帰りは歩いて帰るほど良くなっている」 という言い伝えがあるほど効能豊かな温泉ということのようです。
浴室は撮影NGなので、かわりに宿の裏山にある自然研究路がおもしろかったので、様子を紹介します。
自然研究路では、地獄の様子を遊歩道から観察できます。私はひとり早起きして、クマの気配におびえながら、朝飯前に散策してきました。
泥火山があります。別府温泉の泥地獄みたいなものかな?
見ていると数分に一度、ぴよよ~んっと泥噴火します。
湧き続ける温泉でできた自然の沼、大湯沼です。
こうした地獄を敷地内に保有しているのは、良質なお湯を豊富に供給できることになるため、温泉宿にとって最高のアドバンテージですよね!
ラジウム放射線を含む日本一の強酸性(ph1.2) 玉川温泉
2日目午前中は、アスピーテラインを秋田県側に下ったところにある玉川温泉に向かいました。
玉川温泉は、ラジウム放射線を放出する北投石の国内唯一の産地であり、低線量被曝の身体活性効果をねらって全国から来た旅人がそこらじゅうで岩盤浴しています。
恐山に似てちょっとあの世とつながってる感があり、15年ぶりくらいに来ましたが、あいかわらずここの雰囲気は独特なものがあるなと感じます。
玉川温泉の大噴源泉です。ph1.2の酸性泉が毎分9000㍑湧出しています。
地獄をしばらく散策した後、新玉川温泉に日帰り入浴しました。旧玉川のひなびたイメージしかなかったので、新玉川はとてもきれいな近代的なホテルでびっくりしました。
旧玉川も新玉川も同じ源泉からひいてるので泉質は同じですが、建物のつくりでどちらに入浴するか、好みが分かれるかもですね。ほぼ塩酸?硫酸?じゃないかというほどの源泉100%びりびり刺激を、玉川温泉でぜひ味わってみてください。殺菌効果がすさまじく、10分で身体中の表面にいる菌が死滅するそうです。
大自然の絶景混浴露天 東北一高所の天然温泉 藤七温泉
玉川温泉を満喫した後、アスピーテラインを引き返し、八幡平山頂にほど近い2泊目の藤七温泉に向かいました。
藤七温泉には、温泉マニアなら一度は訪れたい絶景混浴野天風呂があります。岩手山も見えてます!
八幡平の大自然の中で、白濁した硫黄泉が足元からぷくぷくと湧き出す野天風呂にどっぷりつかると、この上なく気分爽快!
泥パックして遊ぶこともできます!
夕食は、山菜中心のバイキング。メロン食べ放題??
そして藤七温泉は、内湯の風情もかなりGOODです!
私は実はここの内湯の夜の雰囲気が昔から好きで、静寂の中ひとりで浸っていると仙人のような気持になり、もはや俗世間のことなど、どうでもよくなります(笑)今回ももちろん味わいました(^^;
早朝は、ご来光を拝みながら湯あみできる露天風呂でまったり。
ああ~ たまらんなぁ~
運がよければ眼下に雲海を望みながら入浴するチャンスもあるとか。
山小屋風なので廊下とか傾いていますけれど、それがまたいいですよ。
最後に
雲上の温泉天国、八幡平アスピーテライン、おそるべし。1か所だけでも十分すぎる迫力ある温泉が、何か所もはしごできるのですから。
「やいや、いいどごばっかり案内するなや~」と両親から感謝の言葉をもらい、連れて行った甲斐がありました。というか、実は私が一番楽しんでいたりして。
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