法師温泉長寿館は、群馬県から新潟県に抜ける三国峠にある一軒宿。
上質な温泉と歴史を感じさせる建物、浴舎の迫力に圧倒される素晴らしい秘湯です。
私の知る中でもこれほど印象深い温泉はなかなか存在せず、近くに行ったときは必ず立ち寄りたい極上温泉です。
今回は2012年の訪問写真をもとに紹介します。
法師温泉 長寿館
仙台をマイカーで出発し、新潟経由で法師温泉を目指しました。
東北道→磐越道→北陸道→関越道とずいぶん長旅になってしまいましたが、それまで法師温泉には日帰り入浴しかしたことがなかったので、宿泊はとても楽しみにしていました。
途中、大学時代に夏合宿で滞在した六日町、スキーをした舞子高原や岩原、なつかしいガーラ湯沢を通過したので懐かしみながらの楽しいドライブになりました。
三国街道の途中で苗場スキー場に立ち寄ってみました。
夏はひまわり畑になっていたので記念撮影。苗場プリンスホテルの中では小学生がお受験のための夏期講習を受けていて、大変そうだなぁと思いました。
苗場スキー場から車で15分ぐらい走ると法師温泉に到着しました。
法師温泉が、国鉄のフルムーンのポスター(上原謙と高峰三枝子)を大浴場で撮影したことから全国的に知られるようになった話は温泉好きの間で有名です。
この温泉を愛した文人墨客は川端康成、若山牧水、与謝野晶子、竹久夢二など多数、あの女優の夏目雅子さんも夫の伊集院静さんと何度も訪れたそうです。
国の有形文化財である建物と自然が調和していて敷地内はとても美しい。
標高800mなので真夏でもそれほど暑くはなく、著名人が避暑地として訪れるのには納得です。
人気温泉旅館の評価で5つ星の宿とのパネル発見。
玄関を入ったところの広間。古民家風の装飾、天井が高く迫力ありますなぁ。
そのすぐ脇の休憩室に囲炉裏があったので座っておじゃっこ(お茶)いただきました。落ち着く~
今回は法師温泉の中で一番古い、築明治8年の本館の部屋にしてみました。文人気取りで景色を眺めています(^^;
敷地内をぶらぶら。
古い建物ですが掃除が行き届いていてきれいです。
接客応対がもう少し改善すればなぁという印象は受けましたが、田舎の旅館ですからそこはおおらかな気持ちで。
玉城乃湯
お目当ての温泉をいただきましょうか!
まずはこれまで入浴したことのない宿泊客専用の玉城乃湯へ。
玉城乃湯は平成12年に完成した新しい浴場です。
総ヒノキ造りとのことですが脱衣所まで豪華ですなぁ。
うわぁ、すごい。圧倒される。しかも貸し切りじゃんよ。
目がくらみそうな立派な温泉。お湯がきれい~
泉質はカルシウム・ナトリウム・硫酸塩泉。さらっとした肌さわり。
湯船の床には大小の玉石があり、私は腰を下ろす場所を探してふわふわ移動しながら雰囲気を堪能しました。
露天風呂は作り込みが丁寧で、観賞用の庭園の池かと思わせるほど。
まだメインの法師乃湯に入浴していないのに、玉城乃湯だけでも雰囲気に圧倒されて十分満足してしまう。
法師温泉おそるべし。
長寿乃湯
こちらは日帰り客も入浴できる長寿乃湯。
川沿いの小さめの湯小屋で、迫力はありませんが、熱すぎず長湯ができるので私は好きです。
源泉の質が法師温泉の中では一番良いとのことです。
長寿乃湯を出た後、夕食までの少しの時間、売店を眺めてみました。
昔の駄菓子屋さんみたいな雰囲気でノスタルジーに浸れます。
夕食はプランのグレードによって選べます。
私どもはいつもながらリーズナブルなプランです ^^) _旦~~
法師乃湯
腹ごしらえをしたら、法師温泉メインの湯殿、築明治28年の浴舎、法師乃湯へ。
圧巻のひとこと。温泉遺産、まさに日本の宝ですね。
源泉が足元の玉石の間からぷくぷくと自然湧出しています。
40~50年前の雨水が温泉として誕生する瞬間とのこと。空気に一切触れていない新鮮な生まれたての温泉をそのまま味わえます。
泉質や温度は長寿乃湯とほぼ同じ。仕切られた湯船ごとに若干の温度の違いを感じます。深さも意外とあり湯圧が気持ちいい。
しかも宿泊者ならではの特権、法師乃湯を貸切状態とは何たる贅沢‼
私は夜通しいつまでもいつまでもいつまでも…この湯小屋の静寂の中で、まったり夢うつつに浸っていたのでした。癒される~
さいごに
法師温泉は「これ以上何を望むのか」というどこかで聞いたキャッチフレーズがぴったりな温泉。
仙台からは遠いので気軽に行けないのが残念ですが、群馬、新潟方面に行った際には、ぜひとも足を延ばして再訪したい温泉宿です。
時間ができたら三国街道沿いにある猿ヶ京温泉、貝掛温泉ともセットで湯めぐりしてみたいですね。
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