加仁湯と日光澤温泉に行くため、私はお風呂道具をリュックに背負って八丁の湯を出発しました。
5本の源泉が自慢の秘湯 加仁湯
山の緑と空気を味わいながら舗装されていない道路をしばらく歩きます。
マイナスイオンたっぷり浴びている感じで気持ち良し!
10分程で加仁湯に到着しました。山奥なのに突然こんな旅館風の建物が出現するからちょっとびっくりします。
加仁湯は5本の源泉と大きな露天風呂が自慢の秘湯です。
近くには相撲の合宿所があり、あの元栃乃和歌が率いる春日野部屋が毎年夏合宿をしていて、タイミングが合えば稽古の見学ができるそうです。
写真の小さな湯船は「黄金の湯」です。これが基本系で、成分組成や温度が黄金の湯と少し異なる「奥鬼怒4号」「ガケの湯」、そして塩分主体の「岩の湯」、硫黄成分を含まない炭酸水素泉「たけの湯」の合計5本の源泉があります。
温泉設備は、大きな露天風呂が3つ、内湯、趣向を凝らしたカモシカの湯、貸切風呂、飲泉所、足湯、温泉プールがあり、いろいろな景色、泉質を比較して楽しめるつくりとなっています。(写真は次回訪問したときにもっと撮ってきます(^^;)
露天風呂がときどき汚れた感じにみえるかもしれませんが、これは温泉成分の変色が主な原因とのことです。たしかにさわってみると溶けてなくなるものがほとんどですのでそうなのかもしれません。落ち葉や虫もお湯に浮いていたりしますが、それは山奥の秘湯によくある愛嬌と思って黙って備え付けの虫取り網ですくって寄せてしまいましょう。
奥鬼怒温泉郷最深部の秘湯 日光澤温泉
加仁湯を後にし、日光澤温泉へ向かいました。さらに山の奥へ向かって歩きます。
沢の護岸工事でしょうか?
大雨なんかで増水して土砂が流され、八丁の湯の近くの橋がときどき流されたりするんですって。明治時代の暴風雨では日光澤温泉をすべて流してしまうという大きな被害をもたらしたこともあるそうです。(現在の日光澤温泉は大正時代に再建したもの)
最近は大規模な自然災害が多いですから、特に山間部の沢沿いは治水が重要だと感じます。
加仁湯から15分程度歩くと、急坂の先に建物が見えてきました。日光澤温泉です。
昭和の木造校舎を思い出す、これぞ秘湯って感じの鄙びたたたずまい。
前回来た時と同じ犬っこかな? 元気そうです。
受付で日帰り入浴代を支払うと、さてさて、お目当ての温泉に!
素晴らしい白濁硫黄泉!
泉質は含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉。原生林に囲まれた雰囲気が気持ちよく、広めの湯船にちょっとぬるめの源泉がたっぷり。身体を伸ばしてゆっくり湯あみができます。
そして、階段を登るともうひとつ露天風呂があります。
こちらの泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉。
熱めですがガツンとくるいい湯です!
お湯の投入量が多いため、温泉が新鮮なのが肌から伝わってきます。湯上りはさっぱりして、山歩きの筋肉疲労が抜けていました。
日光澤温泉まで来る人は限られるでしょうから、基本空いている印象があります。自然を感じながらゆっくり温泉を堪能できると思います。他に宿泊客専用の内湯もあります。入ってみたいなぁ。
オロオソロシの滝が見える展望台。紅葉ドンピシャならすごくきれいでしょうね。
加仁湯と日光澤温泉について
加仁湯、日光澤温泉ともに、こんな深い山で上質な温泉にゆっくりと浸かれるなんてホント贅沢すぎます!
こういう静かなところで思索にふけったら物事の本質がよく見えるでしょうね…
加仁湯は私にはちょっと値段が高めですが、日光澤温泉であれば1泊9,000円そこそこなので、いつかここに宿泊して鬼怒沼高層湿原までトレッキングに行ってみたいです。
また、八丁の湯、加仁湯、日光澤温泉の一本道ルートから少しそれたところにある手白澤温泉にもまだ行ったことがないので、いつか訪問してみたいと思っています。でも手代澤温泉は私にはお値段高めで、日帰り入浴を受け付けていない(宿泊必須)のが難点ですが…
ではそろそろ宿泊先の八丁の湯へ戻りましょう。⇒ 八丁の湯の記事へ移動する
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