福島県の土湯温泉郷は、安達太良山ハイキング、東北サファリパーク、吾妻連峰周辺等の観光地で遊んだ後に仙台へ帰る途中で立ち寄るのに最適な場所に位置します。時間と運転に自信がある方なら少し足を延ばして土湯峠温泉郷の野地温泉、鷲倉温泉あたりを攻めたいところですが、対して土湯温泉はより福島市内に近く、ロードサイドの気楽さがあります。
今回は土湯温泉街の中にある温泉ホテル「福うさぎ」と奥土湯に湧く秘湯「川上温泉」を紹介します。
ちなみに、土湯温泉近くの道の駅つちゆの柚子風味の田楽みそはとても美味しいです!
土湯温泉「福うさぎ」
東北自動車道福島西インターチェンジから国道115号線を15分程走り、土湯温泉の看板で曲がって少し入ると、温泉街に到着します。
土湯温泉は、遠刈田温泉、鳴子温泉と並んで三大こけし発祥地とのことです。
至る所でこけし推し。
土湯温泉街ってそれほど広いわけではないですが、足湯が至る所にあったり、河畔を散策できたり、オシャレなカフェがあったり、観光客を楽しませようと街の造りを工夫して、わりと頑張っている印象があります。
温泉街と言えば渓流。この渓流が土湯温泉の風情をとても良くしています。
その渓流沿いに建つ温泉ホテル「福うさぎ」外観はこちら。
私は日頃から秘湯派を表明していますので、大型の温泉ホテルにはなかなか食指が伸びないのですが、以前、安達太良山行した帰りにたまたまこちらに立ち寄った際にとても気持ち良かったので、それ以来、時々訪問するようになりました。
全館畳敷きで清潔な印象。
泉質は炭酸水素塩泉。自家源泉とのことです。
大浴場は2階と3階にあり、窓が大きく開放的で、土湯温泉街を眺めながら入浴出来ます。
外からも入浴姿が見えているんじゃないかと心配になるほど…
いろいろな種類の湯船があって飽きさせません。
こちらは私のお気に入りの湯船です。
お湯がぬるめで柔らかく景色を眺めながら長湯できます。
水深が1m程あるので、水圧のマッサージ効果も気持ち良いです。
ハイキングやスキーなどアクティビティで身体をいじめた後にこのお湯に浸かるのが気持ちよく入るコツです。温泉の石油臭を感じられて温泉気分も上々。
陶器風呂。熱い!
男湯ですが奥が「開運の陶器風呂」と名前がついています。
熱い(たぶん軽く45℃以上はある)んですが、「1億円当たれ‼」と開運を祈念して飛び込めば熱さもなんのその。
大浴場は2室に分かれています。
奥の部屋には熱湯、ぬる湯、サウナ、水風呂があり、こちらも広々としていてゆっくりできます。
温泉ホテル「福うさぎ」は、設備がきれいで、眺望がよく、お湯が気持ち良いのがポイントです。
惜しむらくは、駐車場整理の福島弁丸出しのおじさんとの相性、そして食事が美味しければ、という点ですかね。食事の味に関しては雑食の私はあまり気になりませんが、たしかにホテルに期待する味ではないかもしれません。口コミでも温泉街で働く地元の方にも食事の点を指摘されていました。それから共用スペースのリノベーションは綺麗ですが、客室の設備は古くカメムシも出現します。時間帯によってはサウナやジャグジーが停止しています。
突っ込みどころ満載の宿ですが私は嫌いじゃないです。今後の伸びしろに期待です。また温泉入りに行きますよ!
奥土湯の秘湯、川上温泉
土湯温泉街から渓流沿いをマイカーでさかのぼって行くと、秘湯の一軒宿、川上温泉があります。
川上温泉は日本秘湯を守る会の会員宿でもあり、メディアにも多数取りあげられている創業400年の名湯です。
門構えからGOOD!
宿を経営している方はとてもフレンドリーで話し好きです。温泉の写真撮影も快諾いただきました。
さっそく、温泉へ!
泉質は単純泉。6か所の源泉を浴室毎にブレンドしているようです。
高温のため加水調整しているそうですが、その水も自然湧水とのこと。
どどーん!
どうですか万人風呂、この迫力‼
ドボドボ滝のように注がれる湯量が豊富で温泉が活き活きしています。
総湯量約30トン、一番深いところで1.2mもあるまるでプールのような湯船です。
運良く貸切だったので、平泳ぎやら犬かきやらしてすっかりのぼせてしまいました(^^;
脱衣所にある神棚。温泉へのリスペクトが感じられます。
こちらは青森ヒバのあすなろ風呂。
そして、こちらが雑誌やテレビによく掲載される半天嵒窟風呂。
洞窟のようになっています。
職人が一年半かけて手彫りしたとのことです。
ちょっと怖いぐらいの雰囲気がありますね。
湯上り後は囲炉裏のある休憩室で。こけしがたくさん!
成分表に無臭と記載があったように、入浴中はさほど温泉臭を感じませんでしたが、自宅に帰ってからバスタオルに付着した温泉臭にびっくり!
よく温まり、湯上りの汗が止まらなかったし、単純泉の見た目以上に温泉成分が濃いのではないかと感じました。
400年も続く名湯はお湯の実力が違いますねぇ~
今度は宿泊で訪問したいと思います!
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